ママと先生、どちらも生かせ!ママ先生の自由帳

仕事(先生)も育児(ママ)も楽しみたい!毎日笑って過ごしたい!働きながらの子育ては、最幸の挑戦だ!と楽しんでいます。今しかできない、子育てをしながらの仕事や育児のことなどを思ったままに書き留める備忘録です。

《仕事》大変なときこそ成長のチャンス!〜学級経営に苦労したときの2つのポイント〜

 今年度、私は一年生担任なのだが、学級経営でもの凄く苦労をしている。

「これは、学級崩壊手前では?」と思う危機が何度もあった。

何が原因かというと、もちろん「私の指導力不足」は否めない。

「さくらっこさんだから、今の状態までできてるんだよ。」

と同僚はいつも励ましてくださるが、

「いやいや。他の先生だったら、もっとうまくできるんだろうな。」

といつも思う。

 

しかし、今までの私の経験の中でも群を抜いて

「支援を必要とする子」が多いのは確かだ。

1年生だから尚更。(“クラスメンバーの偏り”は、1年生あるある。他のクラスは、ベテラン先生も「こんなクラスは初めて!」と驚くほどやりやすいらしい。)

一人ひとりは、本当に可愛くて面白くて大好きで、私との人間関係は良好。

クラスの雰囲気も暖かい。

ただただ、個性豊か過ぎて、まとまらない。

具体的に述べるのは控えておくが、

自分でもこどものせいにはしてはだめだと思いつつも

「これをどうやれば一人で対応できるのか、本当に教えて欲しい・・・。

やってみせて欲しい。」

という状況だ。

 

だけど、思う。

私のクラスは、来年度はクラス替えができるが、これが単級だったら

そうもいかない。

私の学校には、個別支援学級があるが(それでも一般級に、個別支援が適正と診断されている子も複数いる。)

個別支援学級のない学校なんてたくさんある。

今や、個別支援学級も20人を超える大所帯が珍しくはない中、

各クラスに相当数の配慮を要する子(例えば、全体指導が入らない、個別指導しても言葉の意味はあまり理解していない、人との関わりが苦手で手足が出る、学習に障害がある、じっとしていられないなど)

が多いのは確かだ。

いろんな子がいて当たり前だが、それを一人で数十名(多いと40名)対応することは、やはり相当に困難なことだ。

40人も集まれば大人だって、トラブルは生じる。

だけど、こどもや保護者との人間関係もうまくいかせなければいけない。

しかもそれは、初任者にだって容赦なく突きつけられる。

 

心の病で療休に入る教師の数は、いつも話題になるが、その状況はよく分かる。

一番は、人間関係の苦労で、幸い私は人間関係の悩みは全くないが、

それでも毎日こどもにの対応に追われ、疲労困憊。

自分でも、何かが少し崩れたら危ない、からだにサインが出始めたらまずいな。

明日は我が身、といつも思う。

 

今回は、少しでも心が病む前に何をすればいいかということを考えてみた。

私が心がけているのは、大きく2つ。

 

1.うまくいかないときこそ状況を職員(仲間)に

発信し、SOSを出す。

 

大変な状況というのは、突然にやってくるわけではない。

「うまくいかない」が積み重なり、

「これはやばいかも」となんとなく感じ始め

「やっぱり!」と確信になる。

 

「うまくいかない」レベルのとき、

「責任は自分(指導力不足など)にあるからなんとかやるしかない」「そのうち、なんとかなるかな」「他のクラスはうまくいっていて、恥ずかしい(情けない)から嫌だな」「他の先生方も忙しいし、迷惑かけたくない」

なんて思いでいっぱいになる。

 

だけど、「やっぱり!」レベルになったときほど「大変」なことはないのだ。

 教師によってこどもも変わるのは当たり前。

うまくいかないことがあるのも当たり前。

自分の見栄やプライドなんかよりも

「今のクラスを少しでもいい状態」にすることが最優先だ。

何より一人で抱え込むほど「自分の責任」になる。

早くから周囲に打ち明けていれば、「みんなの問題」になってくる。

 

とにかく私は、「おや?」と思うことがあれば、すぐに同僚に発信する。

学級担任でないベテランの先生や管理職などにも相談し、クラスの様子を

見に来てもらう。

「これは確かに大変だ。」と思ってもらえるだけで、自分の心も少し軽くなるし

「こうしてみれば」とアドバイスをもらえれば、やれることが分かる。

また、私は基本的には愚痴や不満は言わない方(そもそもない。)なのだが

今年度はあまりにきつくて、

「今日はこんなことが〜・・・(涙)」とクラスの大変さを聞いてもらっている。

 そんな自分が嫌だけど、黙っていると涙が出そうになるのだ。

今年度は割り切って、時々愚痴を聞いてもらうようにしている。

 

とにかく発信。早くから手をうつ。

そして、時には愚痴を吐き出す。 

 

2.成長のチャンスだと思って、やれることをどんどんやってみる

 

色んな子がいるときこそ、自分が試されていて、

大変なときこそ、成長のチャンスだ。

 

私は、“個に対応する技を増やすこと”を毎年の目標にしているが、それがいつも達成されずにいた。

それは、恐らく、今まで通りでもなんとかなっていたからだろう。

(子どもにとっては困っていただろうが。)

だが、今年度が、今まで通りではどうにもならない。

これまでやってきたことでは、通用しない。

伝えただけではだめ。視覚で訴えるだけでもだめ。

日々あれこれ考え、やってみている。

そして、行きつくところは、

ユニバーサルデザイン

“この子が分かるようにするには?”は、

“誰にでも分かりやすくなる”に繋がる。

 

誰も困らなければそれ以上の進歩はない。

だけど、困る人が一人いれば、その人のためになんとかしようとする。

結果、もっと分かりやすいものが生まれる。

ユニバーサルデザインは、「思いやり」から生まれる。

 

学習形態にも様々ある。

一斉授業で難なく進んでいるときには、何の疑問も持たないが、

うまくいかなくなって初めて、

“だから、こういう実践があるのか!”と他のやり方や他者の実践の良さに気づかされる。

どの学習スタイルも手立ても、

相手(こどもたち)のことを思って生まれてきてる賜物なんだなぁ。

 

 

この先もずっとクラスの子を選ぶことはできない。

だったら、どんな子にでも対応できるプロになった方が面白い。

(そうなりたくて、私は大学時代、特別支援教育を専攻したんだった。)

 

どのベテラン先生に聞いても、恐らく過去にうまくいかなかった経験を必ず

されている。

皆その経験を生かして、対応の仕方を学び、技を増やしていく。

 

何より、クラスが大変で、周囲にSOSを出しても、なんだかんだ他の先生方が

できることは限られている。

同学年内でも、思っているほど助けに入れないものだ。

結局は自分がなんとかするしかない。

自分が育っていくしかないのだ。

 

今しかできないことがある。

今だから思いつくことがある。

今の経験は次につながり、自分の力になる。

大変だけど、しんどいけど、チャンスだと思って、どんどん試していこう。