《仕事》家庭訪問は、チャンス!~保護者とも繋がる一歩~
GWの隙間も絶賛、家庭訪問期間中。
私は、家庭訪問が結構好きだ。
クラス全員の家を、都合をつけて訪問するのはもちろん大変なことも多いので、
「希望制に」とか、「家確認だけでよしとしよう」などの意見も多くあるが、
私には、“保護者やこどもとの繋がりを深める”チャンス、
“学級経営がよりスムーズに行えるようになる”チャンスでしかない。
大変さ以上に、得るものが多い。
もっと細かく分析してみる。
家庭訪問は、ようやく「保護者の方、一人ひとりとお話ができる」機会だ。
・保護者の方への安心感に繋がる。
懇談会でお会いしていても、個々に応じるのはやはり違う。この一ヶ月間、新しい担任・クラスになって、新しいやり方に戸惑っていたり、我が子のことを分かってもらえているかしら、と不安に思ったりしている方は少なからずいるだろう。一つでもいい。担任に何か話を聞いてもらえる、話ができるというのは、安心感に繋がるだろう。
・学校での様子を伝えられる。
いいことを伝えられれば、より保護者の安心感に繋がる。こどもたちの具体的な姿を語れるようにしておく。また、“電話でお話しするほどではないけど”というようなちょっと困っていることなども早めに伝えておくことで、今後もお伝えしやすくなる。保護者の方と共通理解がはかれることは大きい。
・家での様子が分かる。
保護者にとって、「先生は、家の中に入るかどうか」は気になるポイントだろう。あらかじめ「玄関先で」と念をおす教員もいれば、学校で「家の中には入らない」と決まっているところもある。
私の職場はそのような決まりがないため、家の中に入ることを進められたら必ず入る。保護者や子どものことを少しでも多く知りたくて家庭訪問をしている私には、家に入ると情報が一気に増えるからだ。その子が日頃、どんな状況で、どんな雰囲気の場所で過ごしているかを知れることは大きい。家の中の掃除状況やセンスを見ているのではない。「雰囲気」だ。家庭訪問のあとに子どもと接すると、その子の家の雰囲気が情景に入ってきて、その子の姿が私の中ではより立体的になってくる。(変な言い方だけど。)もちろん、玄関先でも十分だけど。
・保護者の方のこともよく分かる。
事前情報はやっぱり当てにならない。保護者だって、教員によって態度や見方は変わるだろう。自分と向き合ったとき、どんな雰囲気になるか。そのことが分かるだけで、日頃の対応がぐんとやりやすくなる。もちろん、保護者によって子どもへの対応を変えるわけではない。だが、どんな相手かを知っておくことで、保護者への対応の仕方が変わることがあるのは当然だ。
・自分のこと(雰囲気なども)を知ってもらえる。
自分のことを知ってもらえるだけで、“気になることがあっても言いやすい”と思ってもらえたり、“あの先生なら分かってくれていて、なんとかしてくださっているのだろう”と逆に一歩踏みとどまって見守ってもらえることなどにも繋がる。家庭訪問で、私はこの効果をとても期待している。セールスマンではないが、自分を宣伝している気持ちは大いにある。
こんなことから、私にとって家庭訪問は、大切な場だ。
さて、そんな家庭訪問。
私は、人と話をすることが好きなので、会話をすることは全く苦ではないが、
「何を話したらいいか分からない。」「あまり短すぎても・・・。」と思われている教員もいらっしゃるのでは?
私は、家庭訪問のとき必ず聞いていることがある。
「お子さんのいいところを教えてください。」
「え?」と真剣に悩まれる方。スラスラ出てくる方など反応は様々だ。
悩まれた方は、「私、我が子のことをよく見ていないのかもしれない・・・。」と振り返られる。きっと、この日の夜だけでも、我が子のことを見ながら「いいところ探し」をしてくださるだろう。こういう視点をもたれたら、子どもにとってもいいことでしかない。
スラスラ出てくる方には、「すぐにいいところが出てくるなんて素敵だなぁ。」と感激し、そのことをもちろんお伝えする。
先生から何を話されるのかドキドキされている保護者にとって、
また、話し下手な保護者にとっても
とりあえず、自分の子どものいいところを伝えることができただけでも、一つの「スッキリ」に繋がるのではないかと思う。
私にとっても、そのいいところを活かしたい、伸ばしたいと思っているので、そういう目でまた子どもたちを見つめることができる。
さて、今日も家庭訪問。
どんな楽しい時間ができるかな♫